(vol.16) Jin Sangtae Ryu Hankil


GRID605(vol.16)
"Jin Sangtae Ryu Hankil"

■day: 2006.11.11(sat)
□time: open 19:00 / start 19:30
□ticket: 1500yen
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□出演:
Jin Sangtae
Ryu Hankil
伊東篤宏
宇波拓
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□set list:
Jin Sangtae + 伊東篤宏 duo
Ryu Hankil + 宇波拓 duo
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この数年ソウルのシーンが面白い。知り合うきっかけはアストロノイズ
のCDR。たとえば「ノイズ」とか「音響」みたいなあるひとつの方向を
向いた音楽ではなく、よく言えば脱中心的というか、悪く言えばまとま
りがないというか。それでもオレにはそのまとまりのなさがネガティブ
なものではなく、ある可能性に見えている。しかもどこにもない個性を
彼等はもっているのだ。だからこそ昨年アジアン・ミーティングを東京
でやった。
 毎回会うたびに(ここのところ僕等は1年とあけずに会っている)彼
等の個性は際立ってきている。はっきりとソウルシーンと言えるような
個性を持ち出しているのだ。ノイズでも音響でもなく、いわゆる即興で
もなく、でもそのどれにも影響を受けているなにか。非常に力強い独特
の何か。今回来日するジン・サンテとリュウ・ハンキルの2人はアスト
ロノイズの兄貴分にあたる。アジアンフェスの時も、アストロノイズの
2人から彼らがいなければ、今のソウルシーンは無かった・・・という
紹介を受けて来日した2人で、実際今年Filamentのソウル公演はこの2
人が中心になって仕切っていた。ハードディスクを解体したり、ラップ
トップの風変わりな使用方法だったり。
 今回の彼らの来日の目的のひとつはGRID605の視察。彼らも今ソウル
にスペースを作ることを考えている。アジアン・ミーティングではじま
った交流は、こうしてすこしづつ芽をだしてきている。
文:大友良英
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リュウ・ハンキル Ryu Hankil
1975年生。ソウル出身。
インディー・ポップバンドDelispiceおよびUnnisae
Ibalkwanのキーボード奏者として音楽活動を始める。
バンドを離れた後、エレクトロニクスによるソロプロ
ジェクトDaytripperを始動、2 枚のアルバムをリリー
ス。現在は、アナログ時計やタイプライターをもちい
インプロヴィゼーションを中心に演奏している。
また、エクスペリメンタル ミュージックにフォーカス
した自身のレーベルSlowalkをたちあげ、積極的なCD制
作、コンサート企画を通して、韓国のあたらしい音楽家
を紹介し続 け、コンサートシリーズRELAYにおいて、
Filament、ドラびでお、Mattin/宇波拓デュオなどをソ
ウルに招聘している。


ジン・サンテ Jin Sangtae
1976年、ソウル出身。
1999年、エレクトロニカプロジェクト"popmusic25"へ
の参加を機に音楽活動を開始。2000年よりインプロヴィ
ゼーションへの関心を深 め、コンピューターの電源、ハ
ードディスクから生じる電磁ノイズをAM/短波ラジオ
受信するスタイルでの演奏をはじめる。現在は、コンピュ
ーター、 PDAや携帯電話など、あらゆるディヴァイスを
ノイズ発信源として用い、可能性を追求し続けている。
RELAY、および佐藤行衛による企画"プルガサ リ"にもオ
ーガナイザーのひとりとして積極して関わり、活性化する
ソウルシーンの中核を担っている。
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□link:
Ryu Hankil
http://www.slowalk.com/
宇波拓
http://www.hibarimusic.com/
伊東篤宏
http://www.japanimprov.com/aito/aitoj/index.html
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□企画: 宇波拓